【動画】ヒマラヤルリシジミ (Oreolyce vardhana) [世界の蝶 / Butterflies World]
【動画】ヒマラヤルリシジミ (Oreolyce vardhana)
世界の屋根ヒマラヤはある意味で我が国の蝶の故郷とも言え、その多様な蝶相は我々を惹きつけてやまない。きょうはそんなヒマラヤ特産の小さなシジミチョウを紹介したい。本稿については当会名誉会員の森下和彦氏の論文(『中国・ヒマラヤの蝶雑記』. 2007. Butterflies No. 45: 49-53)に拠るところが大きい。
▲Oreolyce vardhanaの2亜種(森下論文より)。左側のネパールの個体群は小型である。
本種が属するOreolyceは東洋区のルリシジミの中の小属で、わずか6種類がヒマラヤ北西部からボルネオにかけて知られている。いずれの種も雄交尾器に顕著な突起(brachia)を有することから、当会理事のシジミチョウ研究家、高波雄介氏はかつて本属を「キバゲニルリシジミ」と命名した。
さて、本種vardhanaはヒマラヤ北西部からネパール東部まで分布が知られる種で、特異な大型のルリシジミである。なかなかアクセスの容易でない場所に分布するせいか、日本人蝶愛好家で実際に生きた姿を見た人も多くないと思う。
昨年秋にインド西北部ウッタラカンドを訪れた時、標高2,300mほどの常緑広葉樹林帯で本種を観察することができた。大型のルリシジミゆえ、力強く飛翔する姿には感動した。白いタイルに誘引されて吸水に訪れた個体をようやく間近で撮影した。残念ながら翅表は見せてくれなかったが、特異な裏面の斑紋が強く瞼に焼き付いた。吸水を終えると、勢いよく飛び上がって、樹冠に消えていった。
世界の屋根ヒマラヤはある意味で我が国の蝶の故郷とも言え、その多様な蝶相は我々を惹きつけてやまない。きょうはそんなヒマラヤ特産の小さなシジミチョウを紹介したい。本稿については当会名誉会員の森下和彦氏の論文(『中国・ヒマラヤの蝶雑記』. 2007. Butterflies No. 45: 49-53)に拠るところが大きい。
▲Oreolyce vardhanaの2亜種(森下論文より)。左側のネパールの個体群は小型である。
本種が属するOreolyceは東洋区のルリシジミの中の小属で、わずか6種類がヒマラヤ北西部からボルネオにかけて知られている。いずれの種も雄交尾器に顕著な突起(brachia)を有することから、当会理事のシジミチョウ研究家、高波雄介氏はかつて本属を「キバゲニルリシジミ」と命名した。
さて、本種vardhanaはヒマラヤ北西部からネパール東部まで分布が知られる種で、特異な大型のルリシジミである。なかなかアクセスの容易でない場所に分布するせいか、日本人蝶愛好家で実際に生きた姿を見た人も多くないと思う。
昨年秋にインド西北部ウッタラカンドを訪れた時、標高2,300mほどの常緑広葉樹林帯で本種を観察することができた。大型のルリシジミゆえ、力強く飛翔する姿には感動した。白いタイルに誘引されて吸水に訪れた個体をようやく間近で撮影した。残念ながら翅表は見せてくれなかったが、特異な裏面の斑紋が強く瞼に焼き付いた。吸水を終えると、勢いよく飛び上がって、樹冠に消えていった。
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