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会誌No.88発行される!  [連絡 / General Information]

会誌No.88発行されました! 

Butterflies No.88.jpeg
▲最新号No.88の表紙

 当会の会誌Butterfliesの最新号・No.88が発行されました! 末広がりの8が並んだ景気の良い号です(笑)。今号も注目記事が目白押し! ぜひご一読下さい。まずは目次をUPします。クリックで拡大します。

No.88 Index.jpeg
▲No.88目次

 本号のトップ記事は、ごく普通種ながら、その生態には謎も残されているイチモンジセセリについて真正面から挑んだ力作です。元当会会長、現・名誉会員の福田晴夫氏を中心とするチームが10年かけて生態の解明に取り組んだ記録です。

福田晴夫・中峯浩司・田中章・松比良邦彦
日本列島におけるイチモンジセセリの周年経過と移動

 北海道から南西諸島まで広く記録があり、秋には都会のど真ん中でもその姿を見ることの多いイチモンジセセリ(Parnara guttata)については周年経過や移動性などについてこれまでもさまざまな研究や報告が重ねられてきました。本論文では鹿児島昆虫同好会が2011年から2021年まで行った「イチモンジセセリ大作戦」で得られた知見と仮説がまとめられています。本種はイネ科植物を食草としていますが、日本列島で行われてきた稲作が好適な環境を創り出し、個体数を増した一部が分散、分布拡大に至ったというシナリオをフィールド調査で詳細に探った労作です。身近なチョウにも大いなる謎が秘められていることを再認識させられます。

Parnara paper.jpeg
▲イチモンジセセリの論文

 続いて紹介するのは東南アジアを中心に繁栄している可憐なシジミチョウの仲間ウラオビフタオシジミ(Genus Dacalana)に関する論文です。

Kotaro Saito & Yutaka Inayoshi
A revision of the vidura group of the genus Dacalana


東南アジアの蝶に精通した著者による再検討。2新種と6新亜種の記載が行われています。本属の種は森林性で樹上に多く見られ、資料を集めるのは容易ではありません。長年にわたる地道な努力でインドシナ、東南アジア島嶼部から多くの資料を集めたことで再検討が可能となり、今回のような大幅なアップデートに結び付いたと言えるでしょう。

Dacalana paper.jpeg 
▲稀種も多く図示された美しい図版

本記事では紹介できなかったが、このほかにも興味深い論文が目白押し! ぜひご一読ください。

 会誌は会員外でも1冊3,500円(送料別)で購入できますので、ご希望の方は下記のメールアドレスまでお申込み下さい。

【申し込み先】bsj@shobix.co.jp

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