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故・北村實コレクションの一部が進化研に寄贈 / RIEB welcomed a part of butterfly collection made by the late Mr. Kitamura Minoru [世界の蝶 / Butterflies World]

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▲故・北村實氏のコレクションの一部。フィリピン特産のタテハチョウが含まれている

故・北村實コレクションの一部が進化研に寄贈

 フィリピンに在住し、現地で各種の蝶の幼生期解明に偉大な業績を残した元会員、故・北村實氏(1937-2003)のコレクションの一部は北村氏の没後、氏と親交が深かった木曜社、西山保典氏が長らく保管されていた。木曜社の引っ越しを前にこのコレクションが当会事務局がある進化生物学研究所に寄贈されることになった。ドイツ箱で7箱ほどのコレクションにはタテハチョウ科やセセリチョウ科が含まれている。
 今後、整理した上で研究に役立てられるということである。

 故・北村實氏の偉大な業績については、今後このブログでも折々紹介してゆきたいと考えている。フィリピンでじつに200種もの蝶の幼生期を解明し、その成果は五十嵐邁・福田晴夫両氏による『アジア産蝶類生活史図鑑』(東海大学出版会)に生かされている。 

 真摯に蝶と向き合った北村氏を悼む、盟友・西山保典氏の文章を以下に引用しておきたい。


 見知らぬセセリチョウの幼虫がいた。何になるかはわからないが、未知のものであることはわかる。いくつかの候補があって、それが何になるかによって種の秘密にかかわれるかもしれなかった。仕事が終わったあと、夜遅くまで写真を撮ったり、スケッチをしたり、あるいは食草をとりかえたりして時を忘れていた。
 それは会社の仕事でもなく、お金になることでもなかった。でも、未知の魅力にとりつかれているだけで、これ以上面白いことはなかった。
 (中略)  きっと、大学の先生でもどんな学者でも、これほど夢中にフィールドに出続けた人がいるのだろうか。
(むしやまちょうたろう TSUISO No.1123 おどしぶみより引用)


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▲コレクションラベルをつけている最中 
 
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