【大会講演紹介】ミャンマー西部で発見された新属新種のゼフィルス [世界の蝶 / Butterflies World]
▲新属新種が発見されたミャンマー・チン州の照葉樹林
【大会講演紹介】ミャンマー西部で発見された新属新種のゼフィルス(静谷英夫・小岩屋敏)
▲コーティアンミドリシジミ・パラタイプの♀(Burmaozephyrus kothayaungi )
もうあと1週間しかないので、いきなり今回の大会講演の目玉を紹介してしまおう。
新種の発見は運が無いとできないが、そこに至る努力と経験が欠かせないのもまた事実である。今回、ミャンマー西部・チン州の山岳地帯で発見された新属新種のコーティアンミドリシジミ(Burmaozephyrus kothayaungi )は、静谷英夫氏のミャンマーでの20年にわたる真摯な探索の末にもたらされた、偉大な成果である。
静谷氏は今年6月、単独でチン州の山岳地帯に分け入り、1♂10♀の不思議なシジミチョウを得た。すでに発生期の後半であり、もし1週間遅かったら、発見できなかった可能性も高い。発見された場所は古くからの街道の脇であり、過去にイギリス人の採集家も何人も通った場所である。こんな衝撃の新種がまだ眠っているのだから、ミャンマーも本当に奥が深い。野瀬幸信氏の組織した調査隊と併せ、ミャンマーでここ10年余りの間に発見されたゼフィルスの新種は12種にものぼっている。まだまだアッと驚くような種が密かに棲息していることが期待される。
今回は発見した静谷英夫氏本人に発見時のエピソードを、発見直後に撮影された映像を交えて紹介していただくことになっている。じつはその後のストーリーもあるのだが、それは当日のお楽しみとしておこう。
(追記) なんと! 発表者、静谷氏から驚きのビッグプレゼント!
ミャンマーの秘蔵ゼフィルスコレクションを特別公開っっ!!
▲ゼフィルスファン垂涎のミャンマーのゼフィルスコレクション(ほんの一部です)
何と静谷氏のご好意で、氏が情熱を傾けて挑み、次々に明らかにしてきたミャンマーのゼフィルスのエッセンスとも言える標本を、今回の大会のために1箱にまとめて展示して下さることになりました! これはゼフィルスファンは文字通り垂涎の逸品、きらめく宝石箱のような1箱になりそうです!!
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奥多摩サポートレンジャー活動をしていた時に、むかし道で蝶の「モニタリング1000(環境省の生態系調査の一環)に参加していました。最近、主だった蝶(オオムラサキ、ゴマダラチョウ、等々が観察できなくなってくるほど出現が減っています。
外国の蝶を追いかけるのも(ブータンシボリアゲハ等々)良いですが、
日本国内の現状が心配です。
by 皆川 由己 (2022-04-02 09:51)