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ゼフィルス飼育報告 / Rearing The Zephyrus Hairstreaks [旅行記/採集記 / Travels]

ゼフィルス飼育報告

 先日の採卵講習会に参加した若者たちから、持ち帰ったゼフィルス類の飼育状況の報告が届いたので以下、紹介したい。

【KU君からの報告】
 採卵会から早一か月、メスアカは2匹とも蛹になりました。一番早く孵化したカラスシジミは脱走して行方不明、捜索打ち切り状態です。F君のカラスシジミはちゃんと育っているらしいです。ケルクス食のものは1匹が死に、もう1匹が生き残っています。生き残っている方はある程度の大きさで、クヌギの花を与えているので多分今後も大丈夫です。採卵会でエサ用に持ち帰ったミズナラをしばらく与えていたのですが、萌芽前の芽はすぐに黒くなってダメになりやすいので、地元のクヌギの萌芽を待って孵化させた方がいいと思いました。それに比べて、メスアカの飼育は本当に楽でした(笑)  ほぼ飛び入り気味でしたが、採卵会に参加させていただいてどうも有り難う御座いました。
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▲KU君飼育のメスアカミドリシジミ蛹 / A pupa of Chrysozephyrus smaragdinus

【KN君からの報告】
 お久しぶりです、採卵会に参加させていただいたKNです。 なかなか上手くいかず、気付いたらメスアカ2頭を残して全滅していました…。この2頭は無事に羽化させたいものです。先日撮影した、順調に育っている個体の写真を添付しておきます。採卵は全く経験がなく、Papilio以外の蝶を飼育するのも初めてですが、採卵も飼育も楽しいですね。  来シーズンからは自力でも採卵に挑戦してみたいと思いました。
s-メスアカ幼虫.jpg
▲KN君飼育のメスアカミドリシジミ幼虫 / A larva of Chrysozephyrus smaragdinus

【FM君からの報告】
 幼虫飼育の件ですが 僕はメスアカ4頭、アイノ3頭、ウラジロ2頭、オナガ8頭、カラス1頭を持ち帰りまして、まずメスアカ4頭すべてすくすく育っております。エサの桜はソメイヨシノです。続いて、アイノも3頭元気に育っております エサは現在クヌギの新芽を与えていますが、Kさんにうかがったところ途中でミズナラに変えても問題ないということで近々変えようと思っております。
 次に、ウラジロですがこちらは昨日冷蔵庫から出して現在2頭とも卵の状態です…笑。というのもカシワの樹がなかなか見当たらず、困っていたところ、何と大学で発見したのでちょっと今から失敬してくる予定です。 オナガも同様に現在卵のままでして、こちらも大学でオニグルミを発見したので今日ちょっと新芽を失敬してくる予定です。
 最後に、カラスと同定された卵ですが現在無事にスクスクと育っております! エサはメスアカと同じソメイヨシノを与えております 最初は食いが悪く、このまま死んでしまうのでは…と心配しておりましたが大丈夫でした。しかしやはり種類の差なんでしょうか、メスアカに比べてか・な・り成長が遅いでして日々心配と緊張感が続いております。
 またいざという緊急事態に備えてオニグルミ、ミズナラ、カシワの苗を購入し、庭に無断で植えました(笑)。 あとは近所の雑木林の切り株の横から出てきたとりあえずクヌギとコナラの枝を切り落とし、現在巨大なバケツに水をはり突っ込んでスパゲッティを入れた時のような状態です(笑) こちらも根がはえたら無断で庭に植えます。
 と、簡単ではありますが報告第一発目とさせてください。



 以上、ことし大学生になったばかりの3人から先日のゼフィルス採卵会で得た卵の飼育状況の報告をいただいた。皆さん、楽しみながら飼育しているようで何よりである。やはりメスアカミドリシジミは一番幼虫が丈夫で、飼育がしやすいということがよく分かる。若者たちが今回の飼育をきっかけに、奥深い蝶の世界に足を踏み入れてもらえれば主催者側としてはこれに過ぎる喜びはない。
今後もこうした機会をなるべく設けて、多くの若者に蝶の魅力に触れてもらいたいと考えている。採集会や調査会などの案内の配信を希望される方は事務局までメールをお送りいただきたい。

Rearing The Zephyrus Hairstreaks

Several reports on the present situation of rearing the larvae of the Zephyrus Hairstreaks by young butterfly lovers have just arrived. All of them joined the field research conducted by our society last March.
They are enjoying rearing the larvae, sometimes facing difficulties how to keep them in good condition. Judging from their reports, Chrysozephyrus smaragdinus is the easiest species to rear because its larva is very tough and its hostplant (Prunus trees) is found everywhere in Japan.

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