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会誌No.72発行される!  [連絡 / General Information]

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会誌No.72発行されました! 

 編集委員会の奮闘もあって最新号・No.72が発行されました! 今号も注目記事が目白押し! ぜひご一読下さい。

福田晴夫 2007年から日本列島で急増したクロマダラソテツシジミの飛来・発生とその原因

 ことしは西日本で再びクロマダラソテツシジミの発生が確認されており、じつにタイムリーな発行となった。本種は日本では1992年に初めて沖縄県で発生したが、その後2000年代になってからは九州をはじめとする西日本、果ては東日本でも記録されるようになった。福田氏は多くの文献を渉猟し、日本の周辺諸国での状況を分析した結果、近年の本種の分布拡大は中国東南部や台湾での食樹ソテツの植栽の拡大が原因だと結論づけた。

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▲多くの文献を渉猟し、詳細なプロット図にまとめた

佐々木幹夫 中国四川省成都近郊のクロオオムラサキ:現状報告

続いて紹介するのは中国の怪蝶クロオオムラサキ(Sasakia funebris)である。クロオオムラサキはかつて中国が渡航も難しく「竹のカーテン」で閉ざされていた時代、長らく幻の種として、本邦の多くの研究者、愛好家の憧憬の的であった。1990年代に入って四川省で多産地が見つかり、国内で標本を見ることも難しくなくなったが、生きた本種の姿を見る幸運に恵まれた人は未だ多くはない。佐々木氏は果敢にも四川省を訪れて本種の生態写真を狙ったが、単に本種に留まらない驚くべき成果を上げられた。詳細はぜひ本文をお読みいただきたい。

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▲素晴らしいアングルのカット

 というわけで、今号も見逃せない内容であることがお分かりいただけたと思います。目次は以下の画像をご覧ください。(クリックで拡大)

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▲目次(クリックして拡大して下さい)

 会誌は会員外でも1冊3,500円(送料別)で購入できますので、ご希望の方は下記のメールアドレスまでお申込み下さい。

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タテハモドキ Peacock Pansy (Junonia almana) [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]

タテハモドキ Peacock Pansy (Junonia almana)

 ブログ編集子が多忙にかまけてブログ更新をサボっていたところ、九州の当会会員からありがたい情報提供があったので、久しぶりに更新することになった。今回紹介するのはタテハモドキである。「モドキ」とは似て非なるものを指す言葉であるが、タテハモドキは純然たるタテハチョウ科の種なので、そもそも不思議な和名である。眼状紋が目立つことから「ジャノメモドキ」が正しい和名かとも思うが、昨今は従来の「ジャノメチョウ科」はタテハチョウ科の亜科として扱われることが多いので、これまた矛盾することになる。

 そんな議論はさておき、今回紹介するのは佐賀県のタテハモドキである。
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▲棲息地 何の変哲もない市街地の駐車場である(佐賀県)
ご覧の通り、市街地の、どこにでもあるような駐車場で発生しているらしい。イメージとしては、最近都心でもよく見られるツマグロヒョウモンに近いような気もする。
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▲日光浴する個体(佐賀県)
こちらは日光浴する個体。本種の特徴である眼状紋がよく目立って美しい。
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▲日光浴する別個体(佐賀県)

 本種は南西諸島に普通とされるが、ブログ編集子が仕事の関係で沖縄に暮らしていた2000年代前半、本種はかなり稀な種であった。沖縄島では、目撃したのは僅かに数回しか無かったと記憶している。それが九州本土では今や広く見られるようである。今回情報提供いただいた会員の方は宮崎県のご出身であるが、幼少期には宮崎でも稀な種だったとのことである。わずか数十年の間に分布も随分変わっているのかも知れない。

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