会誌No.68発行される! [連絡 / General Information]
会誌No.68発行されました!
ブログ編集子の多忙により、少々紹介が遅れてしまいました。最新号(2014年度3冊目)が発行されました。内容を少し紹介しましょう。
W. John Tennent, A review of Cethosia cydippe Linnaeus, 1767 (Lepidoptera: Nymphalidae, Heliconiinae) from the eastern parts of its range (Milne Bay Province, Papua New Guinea)
Tennent氏はこれまでにも本誌でソロモン諸島やニューギニアの蝶類の分類研究に関わる論文を多数発表していますが、今回はニューギニアのハレギチョウの一種、キディッペハレギチョウ(Cethosia cydippe)について、自身のフィールドでの調査経験も踏まえて知見を整理しました。大英自然史博物館のコレクションと新たに得られた資料を検討した結果、本論文の中で3つの新亜種を記載しました。
▲ニューギニアのキディッペハレギチョウ標本図版
続いても太平洋島嶼の蝶類研究に関する重要な論文です。
福田晴夫・二町一成.パラオ諸島の1984年および2010年のチョウ類(2)
元当会会長の福田晴夫氏、その教え子の二町一成氏はともに鹿児島在住、長年にわたってリュウキュウムラサキの研究に取り組まれ、この分野では世界をリードする研究者ですが、本論文ではリュウキュウムラサキの調査に訪れたパラオ諸島の蝶類について知見をまとめています。戦前日本領だった時代からの膨大な資料を踏まえた上でのリストで、今後この地域の蝶類の基礎的文献となるものです。
▲パラオ諸島のリュウキュウムラサキ
重厚な論文の後には、軽く読める採集記を1つ紹介しましょう。
神保正.南カリフォルニアでイトランセセリに挑む
▲まるで荒涼とした砂漠、日本には見られない風景が棲息地
アメリカ在住の神保氏は、日本にまったく同属の種が見られないアメリカ大陸特有の大型セセリ、イトランセセリに魅せられ、たった1人でガラガラヘビの出る砂漠に何度も採集に通われた。棲息地まで車を運転した距離が衝撃的で、なんと「3週連続で2,600km走行」とか「往復約2,000kmの一人運転」とか、狭い日本では想像もつかないようなスケールの大きい話である。さて、目的の巨大セセリは首尾よく採集できたのか? それは読んでみてのお楽しみに!!
というわけで、今号も見逃せない内容であることがお分かりいただけたと思います。目次はこちらから。
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